福井新聞の1面名物コラム「越山若水」で、拙著を紹介いただきました

 福井新聞さんの1面名物コラム「越山若水」(えつざんじゃくすい)にて、拙著『妻に稼がれる夫のジレンマ ~共働き夫婦の性別役割意識をめぐって』をご紹介いただきました。

 どうもありがとうございます!

 渡米2カ月後の2018年2月から、ほぼ1面まるまるのスペースを頂戴し、20回にわたって「政治記者から主夫へ」を毎月連載させていただいたのが、他ならぬ福井新聞さんです。

 文字通り「政治記者から主夫」に転身し、「〇〇ちゃんのパパ」となったために、アイデンティティークライシスに陥っていた私に、同社勤務の年上知人から「ウチで、コラムを書いてみないか。というか、書きたいやろ」と大変ありがたいお話をいただいたのが、執筆のきっかけです。

 その知人が、私が休職していた会社に執筆依頼の了解を得るべく連絡したところ、当初は難色を示されたといいます。知人が「この記事は、ウチのためにもなる。それに、これからの時代に絶対必要だ」と説き伏せてくださり、連載が始まりました。

 今回、こうしてご紹介頂きまして、里帰りしたような、実に感慨深いものがあります。連載を読んでいただいていた福井の皆様にも、元気であることを間接的に伝えることができ、嬉しい限りです。

 毎月定期的に書かせてもらうことで、劇的に変化した日々の生活に張りが出たのと同時に、私自身「やはり、書くことが好きなんだ」とあらためて認識したものです。

 それまで政治記者として書いてきた記事は、「政府は」とか「〇〇首相は」などと、いわば他人事が大半でした。ところが、コラムとなると、主語は1人称で、自分が何についてどう思ったか等々を書き下ろす自分事そのものです。

 連載スタート時は、自分を主語に据えて、心の内面を何とかして絞り出すように、四苦八苦して行数を重ねていました。半ば、自信を持って原稿を送ったところ、担当記者さんから「私たちは、もっと小西さんのことを知りたいんです。何をどう思い、どう感じたかなどについて、しっかり書き込んでください」と「完全なるダメ出し」を幾度となく喰らったのを思い出します。

 回を重ねるうちに、コツをつかみ、慣れも加わって、比較的すらすら書けるようになりました。というよりも、自分のことを書くことが次第に好きになっていったのです。格好付けることなく、自然体で文章を書けるようになりました。

 おかげさまで、コラムやエッセイが新たに執筆ジャンルとして広がりました。在米中、数々のコラム・エッセイをメディアに寄稿することと至りました。

 20回に及んだ連載記事は、スクラップブックに貼り、大切に保存しています。わが子の成長記であるだけでなく、私自身の成長記でもあります。