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2026年8月7日

航空連合NEWSに、基調講演がアップされました

 6月に登壇した航空連合「ジェンダー平等・多様性推進フォーラム」での基調講演について、航空連合NEWSの紙面で非常に分かりやすく簡潔に発言をまとめて頂きました🙇‍♂️‼️

 サクッとお読みいただけますので、よろしくどうぞ🤗



【基調講演本文】

基調講演

ジェンダーバイアスを超えて ~誰もがラクに生きられる社会へ~

小西 一禎 氏/千葉科学大学 危機管理学部 教授

 日本のジェンダー平等の遅れは、「個人の意識」で片付けられるレベルではない。ジェンダーギャップ指数はG7の中で圧倒的最下位。無償労働に充てる時間は女性が224分・男性はわずか41分など、 多くのエビデンスが示す現実の裏には、性別の固定観念や、長時間労働を家族の犠牲の上に成立させてきた構造が潜んでいる。「ジェンダー平等は大切だ」という総論には賛成するものの、各論では反対する人が多い。他人事が自分事になりづらい上に、自分事となると反対してしまう構造の背景にあるのが、アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)であり、「自分はフェアで、バイアスはない」と思い込むこと自体が最大のリスクである。自分自身のバイアスを自覚することから、真の対話が始まる。

 私自身は、かつて残業100時間を超える政治部記者として、マジョリティのど真ん中にいた。「稼いでこそ男」という強固なバイアスに縛られ、家族との時間を最も犠牲にしながらも「家族のために働いている」と信じて疑わなかった。しかし、妻の米国赴任に同行し、キャリアを中断して「駐夫(ちゅうおっと)」となったことで、世界は一変した。渡米後、肩書きを失った自分に愕然とし、社会の外側に置かれたような疏外感と「男を降りる」感覚を味わうとともに、初めて、主に女性たちが長年強いられてきた「キャリアを後回しにする」ことを身をもって経験した。家事育児を中心的に担うようになって、ケアワークの圧倒的な重さと尊さを認識し、自らの決断を「受動的な付随」から「主体的な選択」へと定義し直すことで、バイアスという呪縛を解くことができた。

 組織の文化を塗り替えるためには、自分の当たり前を疑い、バイアスに気づくことはもちろん、「逆の立場・性別だったら?」と相手の状況を自分事としてとらえ直すことや、主体的に自らのキャリアや生き方を選択すること、また「強くあらねばならない」という考えから脱却し、お互いに弱さを語れる力をつけることが必要だと考える。2026年4月に施行された改正女性活躍推進法は、労働組合にとって強力な武器といえる。情報の可視化を単なる法的義務で終わらせず、開示された男女間賃金差異や女性管理職比率について、なぜその差が生じているのか、評価制度や昇進プロセスにバイアスが潜んでいないかなどを労使で徹底的に議論する必要がある。マイノリティの声を反映させる組織づくりこそが、労働組合の真の価値である。意思決定の場に多様な属性のメンバーを加え、組織の「当たり前」を常にアップデートし続けることで、誰もが自分らしく輝ける組織を労働組合が創り上げていくことを期待する。

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